先日、大型免許の取得を目指しているお客様が、深視力についてご相談に来店されました。

自動車学校で深視力検査に合格できず、これまで複数の眼鏡店や眼科に相談されてきたそうです。

今回は、そのお客様の検査についてご紹介したいと思います。

深視力検査に合格できず、いろいろなところに相談

お客様は、これまで日常生活で特に見えにくさや違和感を感じることなく過ごされていたそうです。

ところが、大型免許を取得するために初めて深視力検査を受けたところ、うまくできませんでした。

そこで眼鏡店に相談すると、それまでのメガネでは乱視が十分に矯正されていなかったことを指摘され、新しくメガネを作製されたそうです。

乱視がある場合、基本的には適切に矯正することが大切です。

ただし、そのお店には深視力計がなかったため、一般的な立体視の検査で確認されたとのことでした。

しかし、新しいメガネでも自動車学校の深視力検査には合格できませんでした。

その後、深視力計のある別の眼鏡店にも相談され、メガネの度数に問題はなく、できるだけ常用して慣れた方がよいとの説明を受けたそうです。

さらに眼科にも相談されましたが、眼科的には特に問題がないとのこと。

それでも自動車学校では、なかなかうまくいきません。

そこで、インターネットなどでいろいろと調べられ、今回、当店にセカンドオピニオンのような形でご来店いただきました。

お客様が相談先を探すうえで重視されたのは、深視力計があり、実際に深視力を測定しながら確認できることだったそうです。

まずは現在のメガネで深視力を確認

当店では、検査によって改善の可能性を探ることはできますが、必ず深視力検査に合格できるようになるとは限りません。

そのことと、検査・相談料として3,000円かかることをご説明し、ご了承いただいたうえで検査を開始しました。

まず、現在のメガネで視力と深視力を確認します。

視力については特に問題ありません。

ところが、深視力検査では、合格範囲内で止められることもあれば、大きく外れてしまうこともあり、結果にかなりのばらつきが見られました。

これでは、安定して深視力検査に合格することは難しそうです。

メガネの度数を変えると、深視力に変化が

続いて、屈折検査や両眼視機能など、さまざまな必要な検査を行いました。

その結果、現在のメガネは、当店で測定した完全矯正値と比較すると、やや異なる度数でした。

また、眼位にはわずかな外斜位が見られましたが、通常であれば大きな問題として扱わない程度です。ただし、深視力への影響については確認しておく必要があります。

そこで、今回の検査結果をもとに、視力を十分に確保できる範囲でいくつかの度数を試し、深視力がどのように変化するかを確認しました。

すると、ある度数の組み合わせでは、大きなずれが少なくなり、合格範囲内で止められる回数が増えてきました。

本当にメガネの度数による違いなのか?

ここで大切なのは、単に検査に慣れてきたからではないか、という点です。

そこで、現在お使いのメガネと、当店でおすすめする度数を交互に掛け替えながら、深視力を比較しました。

その結果、当店でおすすめする度数の方が、安定して精度の高い結果が得られました。

一般的な三桿法の深視力検査では、3本の棒の位置のずれが前後20mm以内であることが合格の基準になります。

今回の検査では、当店でおすすめする度数の場合、6回中4~5回は20mm以内に収まり、合格範囲を外れた場合でも、大きく外れることはありませんでした。

一方、現在のメガネでは、良いときでも6回中3回程度で、大きく外れることもありました。

もちろん、検査を繰り返すうちに、現在のメガネでも少しずつ精度が上がってきました。

つまり、深視力検査への慣れも関係していると考えられますが、メガネの度数によっても結果に違いが見られたということです。

最後はお客様に選んでいただきます

今回の検査結果を踏まえて、次の2つをご提案しました。

① 当店でおすすめする度数のレンズに変更する

今回の検査では、こちらの方が深視力の精度が高くなりました。おすすめのレンズ(メガネ)に変える+深視力検査への慣れ(練習)+トレーニングも併せておこなう。

② 現在のメガネを使い続ける

現在のメガネでも、検査を繰り返すことで少しずつ精度が上がっていました。そのため、今のメガネで練習を続けるという選択肢もあります。

それぞれの違いをご説明し、今回の検査とご相談を終了しました。

深視力は、視力だけでは判断できません

今回のケースで改めて感じたのは、視力が十分に出ていても、深視力検査が安定するとは限らないということです。

また、一般的な立体視の検査で問題がなくても、実際の深視力検査では思うような結果が出ないことがあります。

深視力には、左右の目の見え方や両眼視機能、メガネの度数、検査への慣れなど、さまざまな要素が関係します。

そのため、単に視力や度数を確認するだけでなく、実際に深視力がどう変化するのかを確かめることが大切だと考えています。

メガネのいたばでは、セカンドオピニオン的なご相談も承っています

今回のように、すでに他店でメガネを作られている方でも、ご相談いただくことは可能です。

実は、現在お使いのメガネがあると、それを基準にさまざまな条件を比較できるため、検査する側としては判断しやすい面もあります。

少し大げさですが、「後出しじゃんけん」のようなところもあるのです。

もちろん、すべての方に改善が見られるわけではありません。

今回も、当店での検査では良好な結果が得られましたが、実際の免許取得に必要な深視力検査に合格できたわけではありません。

それでも、何が原因として考えられるのか、どのような方法があるのかを一緒に探していくことには意味があると思っています。

大型免許や二種免許などの深視力検査でお困りの方、メガネを作り直してもなかなか合格できない方は、お気軽にご相談ください。

メガネのいたば